まーヴのタンザニア暮らし

アフリカ、タンザニアでの留学生活ブログです

テスト前にみるUjamaa精神

胸元が妙にむずむずするのですが、ここは公共の場。

 

 

我慢して放置を決め込むまーヴ

 

 

 

 

後で見たら下着の中に蟻さんが2匹おりました。

 

 

…どうやって入り込んだっちゅーねん。

 

 

 

 

さてさて前回の記事でも言っておりましたように、

ただ今まーヴはテスト真っ最中!

 

 

 

今週はパンアフリカニズム(アフリカ史)と、

開発経済のテスト(2回目)がありました。

 

 

 

 

まーヴは交換留学生ではないので、

単位も必要なければ、テストで点数を取る必要もありません。

 

 

 

 

ですが、与えられるとやらないと気が済まないまーヴ!

お友達に助けてもらいながらがんばりました。(本当にありがとうお友達

 

 

 

 

 

今日はテスト前にワタシが感じた、

タンザニアのUjamaa精神について書きたいと思います。

 

 

 

Ujamaaとはスワヒリ語で「家族のような」という意味です。

 

私の在学しております大阪大学スワヒリ語科でも

このUjamaaという言葉を科の標語として掲げておりますように、

Ujamaa精神はタンザニアが世界に誇るべきスピリットなのであります!

 

 

 

 

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↑テスト前のムディグリー

どの机も学生で埋まっている。

 

(ムディグリーとはこのでかい木の名前で、「ここで勉強すれば学位(degree)がとれる」というのが語源だそう。)

 

 

 

 

 

テスト前になると、構内では「ディスカッション」

と呼ばれるものが頻繁に見られます。

 

 

 

 

ここでいう「ディスカッション」とは英語からきたものですが、

スワヒリ語の文脈の中で使われる場合、2通りの意味があります。

 

 

①話しあい

 

そのままの意味合いです。

プレゼン準備などの話し合いもディスカッションです。

 

 

②テスト勉強

 

 

二つ目の意味がテスト勉強、準備の意味。

二人以上でテスト勉強、もしくはテストに向けた準備をする場合、

「ディスカッションをしよう」と言います。

 

 

 

はじめ、ディスカッションとは?はて

 

いったい何を話し合うのかと困惑しましたが、テスト勉強のお誘いでした。

 

 

 

 

タンザニアの大学の授業では、

日本と違い、テキスト、もしくはその代わりとなるレジュメが用意されません。

 

 

 

用意できない、と言った方がいいかもしれません。

 

 

 

そんなわけで、クラス内に寝る者などは誰ひとりとしておらず、

皆一生懸命に先生の話を聞き、ノートをとっています。

 

 

 

わからないところがあると、先生の話を止めて質問する学生もおり、

どのクラスでも学生の熱心な姿が見受けられます。

 

 

 

 

 

さて、テキスト、レジュメはない。

 

しかし過去問はどこから入手してきたのか、手元にある。

(ここらへんどこの国でも一緒なんだなあ(笑))

 

 

 

 

というわけで、テスト前になると数人で集まって知恵を絞り、

その過去問の答えとなるべきポイントを授業のノートを参考に

あーだこーだ言って皆で話し合うのであります。

 決して一人でお勉強なんてしません!

(ちなみにテスト内容はエッセイ形式で、英語で回答)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

英語でエッセイ…

しかも授業も6割くらいしか理解できてない…

 

 

 

 

 

まーヴぴーんち!

 

 

 

 

 

 

こういう時、いつも周りの人に恵まれているまーヴ。

今回もお友達が救いの手を差し伸べてくれました。

 

 

そう、あの、憧れの、

ディスカッションに誘ってくれたのです!(いえ~い!

 

 

 

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↑寮に住んでいる友達の部屋にて(11人いました)

 

 

 

 

お昼ご飯抜きで4時間ぶっ通しでお勉強。

(休日が潰れるうぅ

 

 

「ディスカッション」というのに私は一方的に教えてもらうだけで、

少々肩身の狭い思いをしますが、テストを控えているため

そんなことは言ってられません。

 

 

続いて翌日

 

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↑こんなイケメンに誘っていただきました。

 

 

私が黙り込むと、彼は

「Yuka, tuko pamoja?(ゆか、ちゃんとついてきてる?)」

と優しく問いかけ、超近距離で私の顔を覗き込んでくれるのですが、(どちどち

まさか、あなたの瞳がまぶしくてお勉強に集中できないのよ

なんて言えません。

 

 

 

わからないでーす

と言ったらちゃんと私にでもわかる英語で説明し直してくれる、

心優しい青年です。ただのイケメンではありません。

(あれ、イケメン紹介コーナーみたいになってきた)

 

 

 

そんなこんなで、休日をディスカッションをして過ごす、という

素晴らしい模範学生のような二日間でしたが、

だからといってテストがうまくいくかと言えば

それはやはり別問題なわけであります。

 

 

 

周りのみんなが提出したテスト用紙は

私の約二倍もの量の文字でぎっしり、埋まっておりました。

 

 

 

 

でも、ほら、なんていうんですか。

まーヴのモットーは結果よりも経過ですし。

 

 

 

なんだかんだイケメンによるエネルギー補給もできましたし。

(結局またそこ)

 

 

総合して

ディスカッションいいね!

 

 

 

 

人見知りが激しく、どちらかというとコミュ障寄りのまーヴですが、

タンザニアでは日本人レッテルもあってか

皆が親しげに話しかけてきてくれます。

 

 

「あいつ絶対授業内容理解してねーぜ。」

「うん、放っておいたらテストやべーだろうな」

「しゃーねえ、ディスカッションしてやるか」 

なんて会話が行われたと想像するのはただの被害妄想ですが、

いずれにせよ、いずこの馬の骨かわからないまーヴに話しかけてくれ、

見捨てようとしないタンザニア人のUjamaa精神を

感じることができたテスト前でした。

 

 

 

 

資本主義化が進むと、その性質上孤立化も進んでしまうといいますが、

(大量消費社会→物が安く手に入る→一人暮らし可能→孤立化)

タンザニアが発展していく中で、

誰もが家族であるように接する「Ujamaa精神」が失われてしまうのだとしたら、

それはものすごく悲しいことのように思います。

 

 

 

 

それも先進国からやってきたまーヴの傲慢かもしれませんが。

 

 

 

それでも

 

Ujamaaスピリットは。

どうか失わないでほしい。

世界に誇ってほしい。

 

 

と儚くも願わずにはいられないまーヴでした。