まーヴのタンザニア暮らし

アフリカ、タンザニアでの留学生活ブログです

ようこそ女の花園へ

みなさんは知っていましたでしょうか?

テレビや雑誌でよく見る美しい黒人女性が

どのように髪のおしゃれをしているのか・・・。

 

実はあの美しい髪、つけ髪なんですよ!

例えばアメリカを代表する歌姫リアーナたんの

あのつやつやの美しい髪もウィッグです。

 

アメリカのセレブ界隈の女性たちとここタンザニアの女性たちでは、

もちろん使う人工毛の質や、自然に魅せるための技術に

差はあると思いますが・・・。

 

 

さて、タンザニア女性の髪のおしゃれには3タイプあります。

①ウィッグ

②編み込み

③人工毛植えつけ

 

 

①のウィッグは、かつらを被せるだけの簡単なものです。

私の見た感じでは、かつらを被っている女性は少数な気がします。

 

②編み込み

地毛だけで編み込んで完結の人もいますが、

多くのファッショナブルガールは、地毛と共に人工毛を編み込んでいます。

 

③人工毛植えつけ

ウィッグと違うのは、頭に「植えつける」かどうかという点です。

まずは地毛の髪を編み込み、そこに人口毛を糸で縫い付けていきます。

 

↓こんな感じ

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②、③のヘアースタイルで問題なのは、

人工毛もしくはウィッグ装着後、頭が洗えないことです。

 

そして驚くことなかれ

ファッショナブルアフリカンガールズたちはなんと

1~2カ月このヘアースタイルでいるのです。(!)

 

頭は1~2週間に一度、サロンで洗うのだそうですが、

「こんなクッソ暑いところで頭洗えないなんてJIGOKUやーん!」

と思っていましたまーヴ。

先日ついにファッショナブルアフリカンガールになりました。

 

 

今回まーヴが挑戦したのは②の編み込みスタイルです。

 

↓ビフォー

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お友達のお姉ちゃんのサロンにて

 

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「へいへーい編みまっせー」

 

頭の下部から攻めていきます。

 

 

~3時間後~

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2人がかりで編み編み

手の動きには一瞬の迷いもありません。

すさまじい速さで編み上げます。

 

 

↓隣におったお姉ちゃん

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「あ”ーーーもうほんま痛いねん!どんだけ引っ張んねんあほんだらあー」

 

 

~5時間後~

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日もとっぷり暮れた頃、

ボブマーリー降臨スタイルがようやく完成!

(5時間座りっぱなしとかマジで冗談かよ)

 

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トップで縛ってアフリカンガールのできあがり\(^o^)/

 

馴れないヘアースタイルに頭皮は悲鳴を上げ、

その夜は頭痛にうなされました。

 

まーヴはこのヘアースタイルで2カ月も寝るなんてきっと耐えられないので、

とりあえず1週間だけ我慢してみます。

 

1週間も頭洗わないと、

「え!汚い!無理!」

って思う方も多いと思いますが、市販のシャンプーって

石油系の合成界面活性剤が大量に入っていて実は頭皮に毒なんですよ!

 

まーヴがインターネットで調べて得られたシャンプーに対する認識は、

「市販のシャンプーは洗浄力が強すぎて、必要な皮脂や善玉菌まで落としてしまう。その結果、失われた皮脂を補おうとして必要以上に皮脂が分泌され、においやかゆみの原因となる悪い菌が繁殖する」

という感じです。

シャンプー怖い。将来禿るわ。

と思って日本では1年前からオーガニックシャンプーを

使うようになったのですが、ここタンザニアでは手に入らないし、

まあ1年間だけだからと思って我慢して洗浄力満点のダ〇を使ってました。

 

そういえばおばあちゃんは3日に一回しか頭洗わないって言ってましたし、

おフランスの女子たちも毎日シャンプーしないと聞いたことがあります。

 

 

となると、毎日シャンプーしないと汚い!

という現代っ子の強迫観念は

シャンプー生産会社による陰謀でしかないのです!(高らかに声を張って!)

 

という感じで、まーヴの頭が洗えないこの状況は全面的に肯定されたのでした。

と同時に日本のコマーシャル能力の恐ろしさについて考え直した次第です。

 

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話は全く変わりまして、先日投稿した同性愛のお話です。

嬉しいことに、まーヴのあの怒りに満ち満ちたブログに反応してくれた方が

何人かいました。(!)

Facebookでシェアしてくれたり、私に直接メッセージをくれた方、

ありがとうございました。

私のブログを読んでくれていたこともとても嬉しいのですが、

私の書いたことが何か考えるきっかけになったということが何より嬉しいです。

 

 

さて、私はその後E君とO君にもう一度同性愛問題を投げかけました。

(まーヴしつこいっちゅーねん!(笑))

 

今回はまーヴも怒りを鎮めて、

「あなたたちは宗教のせいもあって彼らを受け入れられないかもしれないけど、

'HATE'という言葉を使うと傷つく人もいるからそれは言わないでほしい。」

と伝えました。

相変わらず彼らは

「このクレイジーガールまたなんか言ってる」

と笑っていましたが、少なくともこれが原因で絶交なんて

あまりにも子どもじみているので仲直りしました。

 

この一週間でまーヴは、他のタンザニア人のお友達にも

同性愛についてどう考えるか質問してみましたが、

全員が初めは同じ反応で、まず笑い始めました。

 

そしてまーヴが怒る

というパターンです。(笑)

 

そして何度もそれを繰り返しているたびに、

分からなくなってしまったことがあります。

それは「正義」とはなにか?ということです。

 

私は同性愛者を嫌悪する人を蔑んだ目で見ていたわけですが、
それは私は自分の考えが「正しい」と思い込んでいたからでした。

 

でもこのタンザニアの中で「絶対的に正しい」とされていることに
外部からやってきた身分の私が、「正義」という大義名分を掲げて、

「あなたたちは間違ってる!」ということはできるのでしょうか。

 

彼らには彼らの秩序だった社会があるのに、

世界基準で正しいとされているリベラル派の意見が

その秩序を乱しているのではないか、と思ったのです。

 「あれ、これって白人の植民地統治とやってること根本的には変わらなくないか?」

と。

 

植民地統治には、裏に「アフリカ大陸に眠れる資源と人々の搾取」

という大きな理由があったにしろ、その表向きの名目は

「混沌とした未開の地アフリカに秩序をもたらす」というものでした。

(ここでは話が逸脱するので植民地化前のアフリカ社会が「秩序だっていた」という話はおいておきます。)

 

 

そして西欧諸国がアフリカを植民地化するときに

有効に利用したキリスト教という巨大勢力は、

皮肉にもアフリカのマイノリティには平安をもたらしました。

例えばアルビノの人々はその肌の色の違いで迫害されていましたし、

地域によっては病気を治すための薬として、彼らの皮膚、臓物が売買されていました。

生まれてきた双子の子どもは社会の悪として、殺されていた地域もあります。

こういったマイノリティの人々にとっては、

キリスト教ないし植民地政策による「アフリカ社会の崩壊」は

皮肉にも「救い」だったのです。

 

 

ここで同性愛の話を持ってくるのはあまりにも強引かもしれませんが、

私には同じ構造に見えてしまうのです。

 

つまり、西欧の正義観が「絶対的」なものとして

ここ「発展途上のアフリカ」に、

私のような外国人を通してもたらされているのです。

 

彼らにとっては「もう放っておいてくれよ」

という感覚なのかもしれません。

「なんでお前らがいつも正しいんだ?」と。

 

 

 物事には必ず良い面と悪い面があります。

見る角度を変えればその意味は180度変わってしまうのです。

 ある人にとっては正義でも、ある人にとっては悪です。

 

 

私のこのリベラルな意見は、日本社会の産物です。

そしてアフリカにとって私は「部外者」なのです。

 大きな声で叫びまくる前に

「ちょっと物言わせてください」

という姿勢でいるべきなのかもしれません。

私の考えることがいつも「正しい」と考えるなんて傲慢すぎました。

 

 

と、ここまで書いたところで

「全ての人は平等に生きる権利を持っていて、それはもちろん同性愛者も同じなわけだから、迫害なんて許せない」

と思う私の気持ちは変わらないのですが。

 

 

 

正義って一体何なのでしょうね。

難しいです。