まーヴのタンザニア暮らし

アフリカ、タンザニアでの留学生活ブログです

タンザニアからこんにちは

 

まさかこんなに早くこの地に戻ってくるとは。

 

 

空港から外に出るとすぐに、強烈な色彩が目に飛び込んでくる。

生い茂る緑とそれを引き立てる爽快な空の色

 

 

うるさいほどの原色の狂騒

 

 

それに重なる雑多な音は、

タクシードライバーたちの客引きの声

近くや遠くで鳴っているクラクション

ラジオから聴こえてくる威勢のいいスワヒリ語

携帯電話が必死に鳴らす超低音質なボンゴフレーバ

 

 

ただいま、タンザニア

 

 

 

「結婚してくれよお!頼むよ!君のことが本当に好きなんだ!」

日が暮れ始めた街中でおじさんに追い掛け回される。

 

 

あああ、ただいま、タンザニア

 

 

 

 

シャンプーの泡を流すには到底物足りない水圧でシャワーを浴びている時、

いつ水が止まってしまうのではないかとビクビクしなくてはならないこの感じ。

 

 

ベッドにダイブしてそのまま眠ってしまいたいのに、

外の砂埃で真っ黒けになってしまった足を気にして

ベッドにそのまま上がることを躊躇しちゃうこの感じ。

 

 

一日停電で携帯電話も充電できないし、夜はもちろん本も読めないし、

やることが何もないのでとりあえずわらわら外に出てみんなで雑談するこの感じ。

 

 

ちょっと無理していつもより多めにご飯を食べているのに、

あんたなんでそんなに食べないの?!と本気で心配されてしまうこの感じ。

 

 

ゆか、体大きいね、ってお兄ちゃんがにこにこしながら

デリカシーのかけらもないことをさらっと言ってのけてくるこの感じ。

 

 

きちんと列に並んでいたつもりが後からやってきたおばちゃんやおじちゃんに

さっさと追い抜かれてしまって

大人しく待っていたことが馬鹿らしく思えてくるこの感じ。

 

 

私のことを中国人だと信じて疑わず、

「Mchina, Mchina! ひーほーはーふーへーほー!」

と、誓って誰にも通じない言葉を必死にこちらに向かって発してくるこの感じ。

 

 

全部、全部が一年前まで日常だったこと

一年間タンザニアを離れてこちらに戻ってくると、

いろんなことが懐かしくていちいちニヤニヤしてしまう。

 

 

 

 

車で少し町を走ると、信号機がかなり増えたことに気がつく。

 

ついにタンザニアも今まで全く無頓着だった安全というものに気を向け始めたか、

と思うがそれは早とちり。

 

 

久しぶりのダラダラ(バス)にやや緊張しながら乗ると、

インディケーターを点灯させることなく、ものすごいスピードで

縦横無尽に車線変更しまくって大爆走なところは相変わらず。

 

 

 

超満員バスでは日本の日常ではおよそ考えられない超不自然な体勢になって、

バスが揺れて踊るたびに隣のお兄ちゃんとぶつかって

目が合うと自然に笑みがこぼれてきてそのうち爆笑

 

 

バスの中にまで届く外の喧騒とは裏腹に、

窓からは夕焼けの美しいオレンジを背景にした

木々の真っ黒なシルエットが妙に美しく。

 

しばしみとれてしまったのは

そんな景色をぼうっと眺める私の隣にいたお姉さま。

タンザニアの夕焼けに照らされたあなたは憎らしい程に美しい。

 

バスの中ではコンダのお兄ちゃんが忙しく動く。

 

日がすっかり沈んでバスの中が真っ暗になっても、

コンダのお兄ちゃんは器用に乗客から集金し、

灯りを求めては窓際に移動してお釣りを繕いまた乗客に返す。

その所作には全くもって無駄がなく。

素晴らしい仕事をするなあと改めて思う。

 

 

 

 

しかしその翌日、長距離バスのチケットを買い求めに

ウブンゴのバスターミナルに赴き、すごく嫌な思いをした。

客引きのおじさんは私と話していると疲れてしまったのか、

あからさまに疲れを前面に押し出し、貧乏揺すりを始めた。

さっさと金を払えよ、と。

でも彼のいう金額は明らかに普通より高い。

仕事をしているときは客に向かってそんな態度をするもんじゃないよ、

私だって嫌な気持ちになっちゃうよ

と言ったら彼はすごく怒り出した。

怖いしこんなところで買いたくないので、別のところをあたります

というと彼は更に怒ってしまった。

 

 

こういう仕事にたいする忠誠心のなさというか

誇りを持って仕事に向き合えない感じ。

ただただお金をもらうために、生活のために、

仕事をやらされている感じ。

 

 

また別の日、JATAのインターン

日本からの学生を連れNGOを訪ねると、

対応してくれる予定だったスタッフは不在、

今日は一日会議なのでもう今日は帰って、と。

もちろん謝罪の言葉はなし。

こんなことが別の機関でも連続で4度あった。

 

 

一年間住んでいる間に何度となく味わった

タンザニア人の不真面目さ、対応の悪さ。

 

 

 

タンザニアに着いて6日目で、

そういう色んなことをまざまざと

体が思い出してきました。

 

 

タンザニアを離れている間に、

私の記憶はタンザニアの素晴らしい思い出だけを残し、

タンザニアの全思い出をただただ美しいものに捏造してしまった。

 

 

実際には、停電はしょっちゅうだし水もないし

外を歩いたら砂埃で真っ黒けになるし

日差しは痛いほどに強いし、友達は時間を守らないし

中国人中国人うるさいし、ご飯はワンパターンだし、

嫌なことは枚挙にいとまがない。

 

 

それでも戻ってきてしまった。

やっぱりどうしてもここがタンザニアが好きなんです。

 

よく、なんでタンザニアが好きなんですか?

と聞かれるけど、よくわからない。

 

そりゃ、理由を挙げようと思えばいくらでも挙げられるけど、

どんな理由を述べても不足する気がする。

 

そんな感じで、よくわからないけど、

私はとてもタンザニアを好きです。

 

 

 

これから約2ヶ月間、イケメンフォルダのストック増強に邁進して参ります。

お楽しみに!

 

 

 

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  ↑イケメンのおっさんに絡まれて嬉しそうなわし。